中央区観光情報センター「中央区にちゅ〜もく! Fun to travel in Tokyo!」に紹介されました

columnコラム
2018.04.16
染色基本のき 染める前に知っておきたいこと・・・

今回はお客様からいただいたお問い合わせに対して、必ず伺う項目を2つご紹介いたします。
まず一つは、「どんな素材を染めるか」ということ。素材には綿やウールなど様々な繊維があります。
最近では、綿とポリエステルの混紡なども多いですよね。
なぜ、伺うのか ・・・。
繊維によって、染料や助剤が違うからです。
例えば、画像の洗濯表示のお洋服だったら?

答えは・・・
染料は、綿100%なので、気軽に色々染められる「コールダイオール」気軽に濃く色々染められる「コールダイホット」堅牢度の高い「堅牢スレン建染め染料」「技法用染料リアクト」の中から、お客様のお好みのものを選ぶことができます。
ただし、洗濯液の上限温度が40℃なので、85℃以上で染めるコールダイホットはお勧めしません。
また、「コールダイオール」「コールダイホット」で綿を染めた場合は色止めに「色止剤ミカノール」をご用意いただくと良いでしょう。
「ミカノール」の使い方などについては、またの機会にお話しします。
続いての洗濯表示は、どうでしょうか?

繊維が絹とカシミア(毛)が入っています。両方とも動物繊維ですね。
正解は、染料は低温で手軽に染まる「コールダイオール」お湯で濃く染まる「コールダイホット」または動物繊維専用の「酸性みやこ染」。
助剤はどちらの染料もお酢になります。
度物繊維を染める場合は「色止め剤ミカノール」は必要ありません。
続いて伺うのは、染めたい素材の重さです。
その重さによって染料や染め液(素材を染めるお湯の事)の量が決まるからです。
例えば、画像のお洋服は160g。コールダイオールで染める場合の染料と染め液の量を算出してみましょう。

今回は素材が160gなので
染料は素材の重さの8% 160 X0.08=12.8 約13g
染め液は素材の重さの30倍 160×30=4800 約5ℓ 必要となります。(染め液は染料を溶かす熱湯500㎖含む)
※コールダイオール1瓶(20g)で染められる素材は250g(Tシャツ2枚分)
目安で染められる方もいらっしゃいますが、規定量から大幅に外れるとムラに染まったり
淡くしか染まらなかったりします。
みやこ染で、お客様に染色の楽しさ・素晴らしさを少しでも感じて 頂ければ、幸いです。
今回の染料などの詳細は・・・